【必見】2011年5月15日放送、NHKのETV特集 「ネットワ―クで作る放射能汚染地図~福島原発事故から2ヶ月~」
NHKがYouTubeを削除したので、2、4、5、6を入れ替えました。なお再度NHKが削除するのに備え代わりのVeoh動画も用意しました。なおポイント部分を録音し阿修羅にアップしたのでリンクをはっておきます。さらにその部分の画像も適宜キャプチャしていますのでご紹介しておきます。雑談日記は二段がまえ三段がまえで徹底的に抵抗します。
※このNHK ETV特集動画中、何度か見えたポケット計測器について購入方法など徹底的に調べました(NHK ETV特集動画中に出てきたサーベイメーターのメモ、その1、その2、その3)。
※福島第一原発から放射性物質の大量放出があった3月15日午後の、原発から300km汚染地図関連記事と資料を採録。
※関連知識で被ばく線量について、一般人の年間被爆限度は1年間に1ミリシーベルト、放射線業務従事者の場合は5年間の積算で100ミリシーベルト (平均で1年間あたり20ミリシーベルト)、但し1年間に限り放射線業務従事者の場合は最大50ミリシーベルト、また緊急事態の場合は放射線業務従事者の場合1 回の作業に限り100ミリシーベルト(→小出裕章氏の解説中1分21秒のところから)。また1ミリシーベルトは、1000マイクロシーベルト。動画などで放射線計測器を見ながら「マイクロシーベルト」と言っている時は「/時間」なので、年間積算は1時間当たりの放射線量を×24時間×365日して年間換算する。なお比較したくなる、「平常値」についてのメモ。
ETV ネットワ―クで作る放射能汚染地図 1/7 (14分30秒)代わり
http://www.youtube.com/watch?v=5SPJrGVjrq8
by goodmotherfucher
hisutaminZ
(↓クリックで拡大、下でご紹介しているVeoh動画でキャプチャ、以下同じ)
←映像に登場している放射線衛生学の木村真三さん(43)も使っている、また京大今中哲二助教授(原子炉工学)も使っている(左の画像、最初から3分43秒のところ)放射能からの線量測定器、どこのかと調べてみたら、日立アロカメディカル株式会社の、AlokaポケットサーベイメータPDR-111
でした。ところが、AlokaのHPでは値段が出ていません。ネットで調べたら20万円と書いているのもあります。手のひらに載るような電子機器で、政府が本当に国民の健康を心配し、国民を啓蒙しようとするなら政策として大量生産を会社に勧め普及に努めても良い。しかし、実際はそうはなっていない。3・11の初期対応を見てもむしろ被害を実際以上に小さく見せ情報を隠そう隠そうとばかりしていたのは明らか。信頼のおけない菅政権に出来るはずもないですが、こう言う信頼出来る機器の値段がどうなるかにも注目したいと思います。
※以下、AlokaポケットサーベイメータPDR-111について調査。東京支店に電話したが直接扱っていない部署との事で、販売代理店を案内された( 一般の店にも卸してないとの事だった)。専門の販売代理店は「千代田テクノル」、電話:03-3816-2931。女性が出て話してくれた。値段は245000円。納期は今年10月以降で現在なら11月か12月になる見込み。現在全国からもの凄い量の注文が来ていて生産が間に合わないとの事だった。なお、PDR-111の仕様とか技術的な関連については三鷹本社の計測システム営業部が担当。電話:0422-45-5131、所在地は〒181-8622 東京都三鷹市牟礼6-22-1)資料の郵送を約束してくれたので、後でpdfにしてアップします。なお僕はこのPDR-111
を入手しましたが、高価です。一般の人がゼロコンマ二桁の値からのおおよその線量数値を知りたいぐらいであればエステーのエアカウンターS
くらいでも良いのではないかと思います。
※HPでの説明:
ポケットタイプサーベイメータ PDR-111
小型軽量のポケットタイプサーベイメータ
環境γ放射線レベルを精度良く測定できる、サーベイメータです。
設定した値でアラームを発報する機能を持っています。
※参考情報として、武田邦彦中部大教授がブログで推奨しているECOTEST TERRA MKS-05(ガイガーカウンター放射線測定器)です。ウクライナ製で軍隊も使っているとのこと。当初「価格:128,100円(税込)」と高値で出てましたが、その後かなり安くなったようです。雑談日記内での武田邦彦中部大教授。
←3月15日の朝、東京に初めて放射能が到達した日のフィルターを京都大学原子炉実験所に送り分析してもらった所、大量のヨウ素131が検出され話題となった。
←木村真三さん(43)放射線衛生学、かつて放射線医学総合研究所に勤め東海村臨界事故の調査を手がけた。その後、厚生労働省の研究所に移り自主的にチェルノブイリの調査に出かけた。福島の事故が起きると職場の上司は自発的な調査をしないように指示した。その後、厚生労働省の研究所退職。
←広島大学、遠藤暁准教授(原爆放射線医科学研究所、機械システム工学専攻)
←岡野眞治さん(84)、環境放射能測定の草分け。戦後理化学研究所で仁科芳雄氏に師事、1954年ビキニ政府調査船俊鶻(しゅんこつ)丸で調査、1986年チェルノブイリ原発事故ではNHK取材班と共に現地に赴き独自の測定機器で調査、国際的な評価を得た。
←『ネットワ―クで作る放射能汚染地図 ~福島原発事故から2ヶ月~』
■録音1、動画1/7の6分32秒から1分41秒間、通しのVeoh動画では 0.06.32から0.08.13
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/407.mp3
(↓クリックで拡大、下でご紹介しているVeoh動画でキャプチャ、以下同じ)
←3月16日、田村市立常葉小学校にて土壌採取。なお3月16日は大気中の放射線量が最大になった日で時折雪が降っていた。
←9種類の放射線核種が見つかったが、目立ったのはヨウ素131。半減期が8日間と短いが、吸い込むと甲状腺ガンの原因となる(特に女児、画面棒グラフの縦軸は対数目盛で3月15日換算)。量は1平米あたり515万ベクレル。土壌を採取したあたりの空間線量は1.91から1.93μSv/h(マイクロシーベルト/毎時)、平常値を0.05μSv/hとすると32倍前後。なおシーベルトは人体への影響の度合いを加味した放射線の量を表す単位。(ベクレルについて)(「平常値」についてのメモ)
■録音2、動画1/7の8分3秒から2分16秒間、通しのVeoh動画では 0.08.03から0.10.20
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/408.mp3
←(通しの映像で8分32秒の所)3月16日は大気中の放射線量が最大になった日、時折雪が降っていた。事故後、原発から半径20km以内が避難地域、20kmから30kmが屋内退避地域に指定された。この日木村さんは西から東へとサンプリング調査をした。
←原発から西へ22kmの田村市都路町、避難する車が行き交っていた。この町は屋内退避の地域だったが既に脱出した人が多く町は閑散としていた。
←この町の土壌からは24万ベクレルのセシウムが検出された。チェルノブイリでは移住が保障されるゾーンの汚染。特にセシウム137は半減期が30年と長いので汚染を長引かせる。(ベクレルについて)
←木村さんはここで放射能をよく吸着する松の葉をサンプルとして採取した。松の葉は広島大学に送られ、静間清さんによって放射線の量が視覚化された。
←松の葉に付着した放射性物質の発するエネルギーは黄色で、より強い部分は赤で現される。都路(町)の松の葉にも強い放射性物質が点在していることが分かる。
■録音3、動画1/7の10分25秒から2分59秒間、通しのVeoh動画では 0.10.25から0.13.25
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/409.mp3
20km圏内に入り、10分48秒の所で「振り切れてます」と言っている時はAlokaポケットサーベイメータPDR-111(19.99μSv/hまで)なので20μSv/hで振り切れていると言うこと。
←250μSv/h、既にこの地域で現在のチェルノブイリの汚染状況が一番高いと言うレッドフォレストを超えていた。
←車中でも大型の計測器の針が振り切れている。300μSv/h。
SOBA:メーター部分の数値と表示窓右下に見える「121」からALOKAのTGS-121(後継機種は131)のようです。測定レンジは、計数率:0-10、0-100、0-1.000S-1。1cm線量当量率:0~30~30、0-300μSv/h、表示上段:計数率 下段:1cm線量当量率。
(始めに戻る)
←そのあと、車中で40μSv/h、さっきの300μSv/hの所がホットスポットと分かった。
■録音4、動画1/7の13分27秒から1分39秒間、通しのVeoh動画では 0.13.27から0.15.07
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/410.mp3
←(通しの映像で13分56秒の所)福島原発のある大熊町へ向かう、国道6号線は前方が地震で断裂していた。
←長者原と言うこの場所からは2.4km先の福島第一原発の煙突が見える(上の道路の写真から見て、向かって左手の方角)。
←断裂した道路の先には、持ち主が逃げ出した自動車が放置されていた。
←この日は福島第一原発に向かって西風が吹いていた。放射線量は120μSv/hを示していた(もし西風でなく、東にある福島第一原発の方からの風だったら一体どれほどの放射線量になるのか)。(録音続く)
ETV ネットワ―クで作る放射能汚染地図 2/7 (14分30秒)通しの動画で14分30秒から
http://youtu.be/ojV07XqP_bQ
←行く手が閉ざされた道で持ち主が逃げ出した後に残された車、そこには原発から吹く風を浴び続けた痕跡が残されていた。
■録音5、動画2/7の40秒の所から2分1秒間、通しのVeoh動画では 0.15.12から0.17.14
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/411.mp3
←(通しの映像で15分17秒の所)原発から4kmの地点(双葉町山田)に戻り、木村さんはホットスポットと思われる場所でサンプルを取る事にした。ここの放射線レベルは300μSv/hを上回っていた。1号機で爆発が起こった3月12日、取るものも取り敢えず住民が避難してから時間が止まったような民家、
←ここの土からは1平米あたり1億6千6百万ベクレルのヨウ素131、2千120万ベクレルのセシウムが検出された。(ベクレルについて)
←これまでの地点、常葉町(35km)、都路町(22km)に比べ、双葉町山田(4km)は圧倒的に大きな放射能の量だった。
※括弧内は福島第一原発からの距離。
←(通しの映像で16分41秒の所)西から東へ向けての調査が終わると木村さんは3月20日からは南から北へサンプリングの調査をした。福島第一原発から20から30km以内の三つの地点(葛尾村、川内村、いわき市末次)の放射能の値、セシウムを見ると末続町と葛尾村では約15倍の開きがあった。原発からの距離は同じでも放射能汚染には濃淡がある事がわかる。汚染のまだらな分布に関わらず原発から半径20から30kmのエリアは一律に屋内退避地域とされていた。避難の判断は住民自身にゆだねられ混乱が生じていた(※)。
※福島第一原発から放射性物質の大量放出があった3月15日午後の、原発から300km汚染地図関連記事と資料。
■録音6、動画2/7の9分30秒の所から3分21秒間、0.24.00から0.27.22
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/412.mp3
←3月の末、木村さんは岡野さんから借りた装置を車に積み福島の汚染地帯に向かった。
←(通しの映像で25分33秒の所)幹線道路を南北に走って測定した放射線量のデータを岡野さんが地図に落とした。1時間当たり1μSv/h以下を青、1から2μSv/hは緑、2から5μSv/hを黄色、5から10μSv/hをオレンジ、10μSv/h以上を赤の丸で記した。1000m級の山で原発から隔てられた南西部では放射線量は低く、逆に北部で高くなっている(※)。
※福島第一原発から放射性物質の大量放出があった3月15日午後の、原発から300km汚染地図関連記事と資料。
←(通しの映像で26分17秒の所)国道339号線沿いに極めて濃厚な汚染地帯がある事が分かった。ここは30km圏ラインの境目、浪江町の北西の端にあたる。
←浪江町赤宇木に向かう車中、既に20μSv/h以上振り切れている。
←SOBA:この、僕も持っているAlokaポケットサーベイメータPDR-111は19.99μSv/hが計測限度です。ポケットタイプの場合、ネットで時々見る、安い線量計で「僕のは100μSv/hまで測れる」とかってありますが、ほとんど意味ないです。福一の壊れた原発近くの超汚染の場所は別にして、それ以外の所では20μSv/hまで測れれば十分(参考汚染地図)。
ALOKAは高価ですが、AEMモード(ACCURACY ENHANCING MODE)で厳密に測るのとは別に、この様に動きながらの車中で測定値の変化をリアルタイムで追う事が出来ます。こう言う所が高価な機種の大きな特徴です。僕も、水戸街道(6号線)を松戸、柏経由、竜ヶ崎まで車で行った時に助手席の似顔絵@nigaoe に頼んで線量をウォッチしてもらった事があります。早川由紀夫先生の汚染ルート地図が実感出来る測定結果でした。柏あたりはかなり汚染されてますね。なお安価な線量計だと動きながらの計測は出来ませんので、道路脇に何度もとめて測るようにすればいい。ちょっと大変でしょうが、それなりの計測は出来ます。(「ポケット計測器について購入方法など調べたこと」に戻る)。
(始めに戻る)
←(通しの映像で26分40秒の所)浪江町赤宇木、木村さんと岡野さんたちが発見したホットスポットだ。
←集会所に第一原発の近くから逃れてきた人たちがいると聞いた。
※SOBA:来るまでの車中でも20μSv/hが振り切れていたので、実際にはそれ以上のはず。数日後そのレポートが以下であります。
ETV ネットワ―クで作る放射能汚染地図 3/7 (14分30秒)通しの動画で28分59秒から
http://youtu.be/HB2JwrpvNnk
■録音7、動画3/7の3秒の所から38秒間、通しのVeoh動画では 0.29.02から0.29.40
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/413.mp3
←岩倉公子さん「私も原発に勤めてた時がありましたね、30代の時に。その時は勤め口があってみんな意気揚々としていましたけれど、いまこの様な生活を送って、毎日が夜寝る時も朝起きても空しくて口惜しくて、原発・東電が凄く憎く思ってます。電気がなくともね、夜暗くても、そう言う生活でもいいから原発はもう絶対欲しくないですね。」
■録音8、動画3/7の2分18秒の所から3分26秒間、通しのVeoh動画では 0.31.20から0.34.46
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/414.mp3
←浪江町赤宇木の集会所、人々の情報源はTVだけだった。インターネットはおろか携帯電話も不通になっていた。役場が避難所として認可していないため支援物資もない。食料は農家から分けてもらったり、自分達で持ち寄ったもので凌いで来た。
←卵は近くの養鶏場が人手不足で困っていると聞き、手伝いに行った時にもらったもの。
←取材班はその養鶏場を訪ねた。高橋清重さんは4万羽の鳥を飼育し、3万個の卵を出荷してきた。しかし、原発事故が起こってから養鶏場は危機に瀕していた。鳥の餌が届かないと言う。「放射能を恐れ配達に来ない」と高橋さんは言った。
←(通しの映像で33分17秒の所)3万羽のニワトリ。餓死する鳥も出始めていた。
←数日後、再び取材班が訪ねるとニワトリの声はなかった。3万羽が餓死していた。
←高橋さんは1950年、シベリア抑留から生還し50羽の鳥から始めた。しかし、原発事故は高橋さんから全てを奪った。
■録音9、動画3/7の6分5秒の所から8分25秒間と、YouTube4/7の始めから1分25秒間で計9分50秒間、通しのVeoh動画では 0.35.06から0.44.52
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/415.mp3
←(通しの映像で35分06秒の所)3月28日、赤宇木集会所の放射能汚染がどのくらいのレベルなのか木村真三さんが調査にやって来た。
←集会所の脇の土壌を採取した所、高濃度の放射能が検出された。セシウムだけで400万ベクレル、ヨウ素131は2320万ベクレル、原発から4kmの山田地区の数値に次ぐ汚染濃度。(ベクレルについて)
←集会所の裏手にある畑でキノコを採取した。キノコはセシウムを吸収し濃縮する事が知られている。1kgあたりのセシウムは42万ベクレル、食用の椎茸などの基準値の840倍の量だった。
←木村真三さんが赤宇木集会所にあがり汚染を説明する。避難者の駐車の所で80μSv/h、部屋の中で20μSv/h。普通に生活する所が0.06μSv/hとすると、1300倍強、部屋の中で300倍強の汚染(平常値を0.05μSv/hとすれば、外は1600倍、部屋の中でも400倍の汚染)。飯舘の3倍にショックを受けた村民は、木村さんの話しを聞いた二日後の3月30日に集会所を去る事にした。赤宇木が計画的避難区域に設定されたのは集会所から人々が去ってから12日後の事だった。計画的避難区域と言うのは年間20ミリSv/hを超える事が予想され、一定の期間をおいて退避が求められる区域だが、赤宇木はその中でも突出した汚染地域だった。集会所の人々はそれを知る事が出来ずにいた。
実は文部科学省は2号機が爆発した3月15日から放射線量の計測を始め、HPで公開していた。
←(通しの映像で40分02秒の所)3月15日の計測ポイントは3箇所、いずれも高い数値を示しているが、地名は伏せられている。計測地「3」は車外で330μSv/hで日本の平常値の5500倍。(平常値を0.05μSv/hとすると、6600倍)(スクロールして見るなら)※
※この資料は、
福島第一原子力発電所の20Km以遠のモニタリング結果[平成23年3月16日(水曜日)1時05分時点] (PDF:209KB)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/19/1303726_1501.pdf
↑文科省がリンクを切ったので、保存していたのをアップしておきます⇒(1303726_1501.pdf←上記画像は総頁2頁中の1頁、下記地図画像は2頁の所です)。
←添付された地図を見ると計測ポイントは原発から北西の方向が選ばれていた。計測地「3」は浪江町赤宇木付近だった。文部科学省は既にこの地域に注目していた。(スクロールして見るなら)
←3月16日、枝野の記者会見。
文科省のデータは官邸に上げられていたが、枝野「本日文部科学省においてモニタリングを頂き、」
←「文部科学省から公表される数字について専門家の皆さんの先ずは概略的な分析の報告に基づきますと、直ちに人体に影響を与えるような数値ではないと」。屋内退避地域にある赤宇木が特別な扱いになる事はなかった。
←(通しの映像で41分32秒の所)文科省は3月23日からは放射線の積算量についても計測を始めていた。
←「32、文科省測定中」の表示、NHK取材班はそのモニタリングポストを見つけた。23日以前の積算量を考慮に入れると集会所の人々が脱出した3月30日迄に25ミリSv/hを超えていた。
←屋内にいる時間を考慮に入れても赤宇木集会所に居続ければ、原子力安全委員会が避難の基準としている年間50ミリSv/hを数ヶ月で超える事は明らかだった。
←(通しの映像で42分16秒の所)浪江町臨時役場(二本松市東和支所内)文科省の計測データは浪江町にはどう伝わっていたのか。
←32番は赤宇木の計測量。町はデータの存在を知っていた。(スクロールして見るなら)
←しかし、地名が伏せられたデータを町は重要視していなかった。積算量が突出していたにも関わらず、。(スクロールして見るなら)
←SOBA:文科省HPのpdf資料「1303727_1719.pdf」の1頁目です(※)。赤線の所がNHKが突き止めた箇所。文科省はこの日13時、14時、15時と3回計測してます。(スクロールして見るなら)
※その後文科省は、下記最初のURLはサイトマップにリダイレクトさせ、ファイル自体は削除してます。要するに証拠隠蔽。
福島第一原子力発電所の20Km以遠のモニタリング結果(平成23年3月16日~4月9日)
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1304749.htm
↓
3月17日(木曜日)
福島第一原子力発電所の20Km以遠のモニタリング結果[平成23年3月17日(木曜日)19時00分時点] (PDF:116KB)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/19/1303727_1719.pdf
↑文科省がリンクを切ったので、保存していたのをアップしておきます⇒(1303727_1719.pdf←NHKが突き止めたのは総頁5頁中の1頁の所です)。
ETV ネットワ―クで作る放射能汚染地図 4/7 (14分30秒)通しの動画で43分30秒から
http://youtu.be/kL-icXIOri0
始めからは録音9の8分22秒の所からの続きで、このYouTubeの1分25秒まで。
←浪江町馬場有町長。「文科省のHPにあっただけで、正確、正式(な連絡)ではない」
←赤宇木集会所の人の中にはスクリーニングを受けた結果基準値を超え除染が必要になった人もいた。
←文部科学省への取材では、「32」の地名を伏せていたのは風評被害が広がるのを恐れたからと言う事だった。
SOBA:この線量計はメーター部分の数値表示などから、GMサーベイメータ(アロカ製TGS-136型)のようです。「放射線測定に関するガイドライン (PDF:1853KB) - 文部科学省」の総枚数28の内8、9、10に出てきます。
(始めに戻る)
■録音10、動画4/7の3分54秒の所から4分6秒間、通しのVeoh動画では 0.47.24から0.51.27
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/416.mp3
浪江の中心部と赤宇木地区を結ぶ国道114号線を走った。町なかでは放射線の値は大きくなかったが、
やがて道路は緩やかな勾配をのぼりながら川に沿ってできた谷間に入って行った。20キロ圏を出たあたりから線量が上がり始め、バーグラフは振り切れスペクトルは表示されなくなった。30μSv/h振り切れ40μSv/h。原発前が70μSv/hなのから考えてもかなりの線量。20キロ圏内が立ち入り禁止になる前日だった為、荷物を取りに自宅へ帰る避難民の車が目立った。
これは岡野さんの装置が記録したこの谷の汚染状況。20キロにもわたり高濃度の放射能が沈着している事が分かる。
岡野さんは川沿いの谷間では天候の変化が激しい事と関係したのではないかと見ている。
3月12日の1号機の爆発後、風は北向きに吹いていた。14日の3号機の爆発後、南向きに変わり放射能は磐城・東京方面に向かった。15日朝6時の2号機の爆発後、風向きは北西に変わり、福島市では午後5時に放射線量が急上昇している。赤宇木を襲った放射能はこの風に運ばれたと思われる。(この部分の映像をくり返し見られる様にコマ送りにしました 、関連コマ送り画像)
15日夜半の冷え込みで谷には雪が降った。狭い谷間に滞留していた放射能は雪に捕捉されて地表に落ち、土壌や植物に吸着されて行った。赤宇木の集会所にいた岩倉さんの日記によれば2週間で4日間この谷に雨や雪が降っていた。
この放射能の流れは、国道114号線が行き着く福島市へと続き、一部は分岐して飯舘村に入った。浪江町を貫いた国道114号線から399号線に入り北上するとやがて峠にさしかかる。文部科学省のモニタリングポストが点在するこのあたりもホットスポット。峠を下ると飯舘村、人口はおよそ6千人、働き手の3分の一が農業を営んでいる。
■録音11、動画4/7の8分3秒の所から2分47秒間、通しのVeoh動画では 0.51.32から0.54.20
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/417.mp3
飯舘村では京都大学と広島大学を中心とした学術調査団が3月下旬から汚染状況を調べ始めていた。
調査団は村役場の協力の下、村内の汚染状況の全貌をつかもうとしていた。
村内の主要な道路から130箇所もの地点を選び、放射線量を測定していく。
飯舘村の大半は30キロ圏外にあるため、避難地域に指定されていなかった。しかし、強い放射線が測定された。土壌に吸収された放射線核種によっては汚染が長期化する。調査団は村内5箇所で土壌のサンプルを採取。放射性物質の種類を特定した。
4月上旬に公表された報告書によれば、130箇所で計測した放射線量から汚染マップが作られた。汚染は村の全域に及んでいた。測定された線量には幅があり、北部に比べ赤宇木地区と接した南部一帯は大きな値を示していた。採取地点の全てで半減期30年のセシウム137を検出、汚染の長期化は農業の盛んな飯舘村にとっては死活問題。
■録音12、動画4/7の10分56秒の所から3分18秒間、通しのVeoh動画では 0.54.25から0.57.45
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/418.mp3
何時もなら農繁期となる4月を迎えても飯舘村の田畑に人影はなかった。飯舘村の専業農家、菅野宗夫さん。
土壌汚染が明らかになり村では今年は農作物の作付けを一切行わない事を決めていた。妻の千恵子さん
「今は水に浸している時なんです。何にもできなくて」夫婦にとって田植えを出来なくなったのはこれが人生で初めて。「素籾のまま、種籾に罪はないよね、、、ほんとに種籾に罪はない」
SOBA:山菜の王様、タラの芽。昔、春スキーに行き、民宿や山小屋で出されたあの美味を忘れられません。
汚染を恐れ山菜も口にすることをやめた。大地の恵みを糧に暮らしてきた村だった。放射能がその大地に降り注がれたのだ。
←SOBA:蕗の薹か(ふきのとう)。
菅野さんは農薬を使わないより安全な農作物を都会の消費者へ届けてきた。それももう出来なくなった。
ETV ネットワ―クで作る放射能汚染地図 5/7 (14分30秒)通しの動画で58分から
http://youtu.be/QgXJN656Ng8
■録音13、動画5/7の5分28秒の所から3分28秒間、1.03.27から1.06.55
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/419.mp3
←放射能を運んだ風の通り道、国道114号線をたどって、岡野さんと木村さんは福島市内に入った。ここは30万人が暮らす県庁所在地。線量は0.5から1μSv/h、スペクトルにははっきりとセシウム134、137のピークが見られた。
←岡野さん「むしろ学校とか公園の方が降ったものがよく分かるんだ」
←その山裾の地区で放射線量が上がった。木村さんは山の上にある公園を訪ねた(子供たちが遊んでいる)。
←福島市の南東部にある渡利地区、渡利中学校に近づくと放射線の値が上がり始めた。2.2μSv/h。
←校庭の脇で4から4.25μSv/h。この数値はチェルノブイリの現在の3kmと同じ。
←岡野さんの装置が記録した福島市内の汚染地図、赤色の丸は2μSv/h以上を表している。
←町の南北にある山のそばや、周辺部の農地で比較的濃い汚染が見られる。風に乗って入った放射能が対流し、雪によって地面に沈着したと考えられた。
←一人の生徒の姿もない校庭(福島市立渡利中学校)、原発事故の後から校庭を使っていなかった。3月11日地震が起きたのは卒業式の日だった。全校生徒458人の安全が齋藤嘉則校長の肩にのしかかっている。校長のメモからは生徒を放射能から守る措置が逆に子どもの心に負担をかけないか心配していることが伝わってくる。部活動は校舎の中、放射能を避けるため窓を閉め切って行っていた。
←「サッカー、陸上、野球、(普段なら)やっている状況がこれ…」齋藤校長は今年度で定年、放射能に汚染された学校で子供たちと最後の年度を過ごすことになった。「自然の景色は素晴らしいんだけれど、(放射能の)見えないものが我々の活動を邪魔している。
←4月19日文科省は子どもが1年間に浴びる放射線の限度量を20mSv/yとする基準量を発表した。
←そこから校舎の外の放射線量の上限を毎時3.8μSv/hとし、
←それを上回った学校は屋外活動を1日1時間に制限した。しかし、年間20mSvは18歳未満の作業を禁じた放射線管理区域の4倍近い設定だった。
←親たちは子どもの被曝量が少しでも下がることを願っていた。汚染された校庭(およそ3μSv/h)の放射線量を下げる方法があると聞き、
←地表の土を10cmほど取り除き計測した。1.3から1μSv/hに下がった。
ETV ネットワ―クで作る放射能汚染地図 6/7 (14分30秒)通しの動画で1時間12分28秒から
http://youtu.be/4NnY5f7w6jE
■録音14、動画6/7の2分50秒の所から3分12秒間、通しのVeoh動画では 1.15.20から1.18.31
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/420.mp3
■録音15、動画6/7の6分15秒の所から2分48秒間、通しのVeoh動画では 1.18.44から1.21.33
http://www.asyura.us/bigdata/bigup1/source/421.mp3
ETV ネットワ―クで作る放射能汚染地図 7/7 (2分1秒)通しの動画で1時間27分から
http://youtu.be/DXBmKNl39Yc
犬のパンダが飼い主を追っている所で終わります。身につまされるラストシーンです。(これは短くて2分1秒)
※by openboxjpさんのが消されましたが、即行で再アップされました。goodmotherfucherさんに感謝、その後のhisutaminZに感謝。
※↓NHKの削除に備えた、代わりのVeoh動画です。こちらは1時間29分通しの全編動画です。(※全部を見るには専用ツールのインストールが必要です。)
NHK ETV特集 ネットワ―クで作る放射能汚染地図~福島原発事故から2ヶ月~
by アンカー正義
http://vimeo.com/24184476
ネットワークで作る放射能汚染地図 ~福島原発事故から2ヶ月~ from アンカー正義 on Vimeo.
2011年6月5日(日) 夜10時放送の続報をアップしておきます。こちらはVimeoの動画です。「iframe」のタグ表示の関係で他の広告が表示され再生ボタンが出ていない場合には下記リンクをクリックして別ページを開いてから見て下さい。
NHK ETV特集 続報 放射能汚染地図
by アンカー正義
http://vimeo.com/24752588
続報 放射能汚染地図 from アンカー正義 on Vimeo.
2011年6月5日(日) 夜10時
続報 放射能汚染地図
http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2011/0605_02.html
ETV特集 『ネットワークでつくる放射能汚染地図 ~福島原発事故から2か月~』(5月15日放送)では、福島第一原発正門から1キロ地点の住宅地の一画の土壌を科学者の木村真三氏が採取。サンプルは、プルトニウムの有無を調べるため放射線解析の第一人者、金沢大学の山本政儀教授のもとに送られた。
番組放送後、結果を知りたいという問い合わせが殺到したが、この度ようやく解析結果が出る見通しとなった。果たしてプルトニウムは検出されるのか?
さらに、木村氏のその後の調査で、計画的避難区域や緊急時避難準備区域から外れた福島県南部のいわき市で新たなホットスポットが発見され、その実態が序々に明らかになってきた。
新たにわかった汚染の実態を続報として伝える。
(始めに戻る)
参考:放射線管理区域などに関して詳しくは⇒こちら。
←チェルノブイリ原発事故でセシウム137の濃度に基づく放射能汚染地域。(チェルノブイリ原子力発電所事故より)
Confiscated/Closed Zone
Greater than 40 curies per square kilometer (Ci/km2) of Cesium-137
SOBA:立ち入り禁止地域、セシウム137が40キュリー/km2超え。「Bq/m2」換算すると、148万ベクレル/m2超え。
Permanent Control Zone
15 to 40 Ci/km2 of Cesium-137
SOBA:永久管理地域、セシウム137が15キュリー/km2超えから40キュリー/km2まで。「Bq/m2」換算すると、55万5千ベクレル/m2越から148万Bq/m2まで。
Periodic Control Zone
5 to 15 Ci/km2 of Cesium-137
SOBA:一時的管理地域、セシウム137が5キュリー/km2超えから15キュリー/km2まで。「Bq/m2」換算すると、18万5千ベクレル/m2越から55万5千ベクレル/m2まで。
Unnamed zone
1 to 5 Ci/km2 of Cesium-137
SOBA:表中では1 to 15となっていますが、「Periodic Control Zone」で「5 to 15」とやっているので1 to 5の間違いか?セシウム137が1キュリー/km2超えから5キュリー/km2まで。「Bq/m2」換算すると、3万7千ベクレル/m2越から18万5千ベクレル/m2まで。
(始めに戻る)
※SOBA:後ろで採録した読売の記事中赤字部分で紹介されている群馬大の早川由紀夫教授の「福島原発から半径300kmの汚染地図」をネットで探しました。(6月18日改訂版だけでなく四訂版まで追加)
(↓クリックで拡大します)
←(画像が大きいです。スクロールして見るなら)、雑談日記でも画像リンクでなく別途保存しました(以下同じ)。
←早川由紀夫の火山ブログ放射能汚染地図(四訂版)より。20110911の4訂版。
←(スクロールして見るなら)
2011年9月30日汚染ルートとタイミング(改訂)より。20110930版
参考:
←(スクロールして見るなら)
放射能汚染地図(三訂版)より。7月26日三訂版。
←(スクロールして見るなら)
放射能地図(改訂版)より。6月18日改訂版。
ホットスポットなぜ出現…気象と地形の複合要因
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110618-OYT1T00493.htm
特集 福島原発
福島県伊達市や南相馬市などで、局地的に高い放射線量が測定される「ホットスポット」が現れた理由について、日本原子力研究開発機構の永井晴康グループリーダーは「風向きや降雨量など気象的条件と、山の存在など地形的条件が重なった」と指摘する。
福島第一原発から放射性物質の大量放出があった3月15日午後、北西方向に放射性物質の雲が広がっていたと見られ、「雲の通過と降雨が重なり、高線量の地域ができた」と話す。
微粒子の大気拡散に詳しい群馬大の早川由紀夫教授(火山学)は4月上旬、民間による測定や国の公表データをまとめ、同原発から半径約300キロ・メートルの汚染地図を作成した。茨城県南部から千葉県、埼玉県、東京都の一部にかけ、周囲より放射線量の高い帯状の地帯が現れた。
「一帯は海側から吹く風と、山から下りてくる風が関東平野上でぶつかり、雲を形成して雨を降らせる場所。都の水道水から放射性物質が検出されたのも、これで説明できる」と、早川教授はみる。
(2011年6月18日16時03分 読売新聞)
(記事採録)〔ルポ〕事故から25年、チェルノブイリは今 1/5【時事】※
http://www.jiji.com/jc/v4?id=chernobyl-tmi0001&rel=y&g=phl
※その後、時事の表題は「【ルポ】重大事故から25年、チェルノブイリは今~住民いまだ帰還できず」
「石棺」付近で強い放射線
チェルノブイリ原発4号機の「石棺」=2011年3月31日、ウクライナ・チェルノブイリ【時事通信社】
史上最悪の放射能漏れを起こした1986年4月26日の旧ソ連チェルノブイリ原発事故から25年。ウクライナ政府は「負の遺産」のイメージ転換を探り始めたが、原発周辺の放射能汚染は依然深刻で、強制立ち退きとなった住民11万人以上が帰還できる見通しは立っていない。ウクライナ政府のプレスツアーで3月末、同原発を訪れ、現状を探った。
(モスクワ支局長 奥山昌志)
炉心溶融事故が起きた原発4号機。コンクリート製の「石棺」で覆われているが、近づくと放射線量計が毎時5.24マイクロシーベルトを表示し、「ピッピー」と警告音が鳴り続けた。通常の50倍を超える放射線量だ。
放射線量と人体への影響
※印は年間の数値。1ミリシーベルトは1000マイクロシーベルト。
放射線医学総合研究所の資料などから作成
↑SOBA:(スクロールして見るなら)※以下「※印は年間の数値。〜」の所は画像中説明文の採録です。注意すべきはすべて外部被爆について言っています。NHKも内部被爆については極力言わないようにしているので注意が必要です。また一番下の「0.05ミリシーベルト 胸のX線検査(1回)」は違っている可能性があります。Wikipdeiaのシーベルトの説明では「実効線量0.05(mSv:ミリシーベルト) 原子力発電所の事業所境界での1年間の線量。」となっています。胸のX線検査については「実効線量(mSv:ミリシーベルト) 0.1 - 0.3 1回の胸部X線撮影。」となってます。
「石棺内部には溶解した核燃料が約180トン残っているが、放射能が外部に漏れないよう新たなシェルターを建設する国際プロジェクトが開始された」。原発の周囲30キロの立ち入り規制区域管理局のハロシャ局長は記者団との会見でこう強調した。
事故直後に建設された石棺は老朽化が進んでおり、放射能漏れの懸念がある。このため、欧州連合(EU)や日本などの支援で新シェルター建設が計画され、昨年から基礎工事が始まった。
〔ルポ〕事故から25年、チェルノブイリは今 2/5
http://www.jiji.com/jc/v4?id=chernobyl-tmi0002
住民帰還の見通し不明
荒れ果てる家屋
ウクライナ・チェルノブイリ市内で荒れ果てる家屋=3月31日【時事通信社】
ただ、建設費15億4000万ユーロ(約1830億円)に対し、拠出額が6億ユーロ不足しているため、ウクライナ政府は今月19日に国際会議を開き、追加支援を求める。新シェルターは100年の耐久性を持つとされ、完成すれば安全性向上に役立つと期待される。
しかし、近い将来、立ち入り規制区域内に住民が帰還するのは困難とみられている。原発職員ら約5万人が住んでいた原発近郊の町プリピャチでは無人のアパートや学校、レストラン、商店などが荒れ果てるままに放置されていた。
コンクリートやアスファルトの割れ目に盛り上がるコケに線量計をかざすと、毎時2マイクロシーベルトを超え、土壌の放射能汚染をうかがわせた。
チェルノブイリ地図【時事通信社】
避難先になじめず、居住禁止を無視して自宅に舞い戻った少数の老人らの存在は政府も黙認しているが、ハロシャ局長は「半減期の長い放射能の除染は難しい。地元の野菜や果物、キノコなどを食べるのは危険で、果たして帰還がいいことなのか慎重に考えなければならない」と述べた。
〔ルポ〕事故から25年、チェルノブイリは今 3/5
http://www.jiji.com/jc/v4?id=chernobyl-tmi0003
「負の遺産」利用に批判も
1986年4月26日、史上最悪の原発事故が起きたソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発4号機建屋。4日後の4月30日に撮影され、ソ連のテレビで放映された。事故は多数の犠牲者を出し、その後4号機は建屋全体がコンクリートで密閉された。しかし、3号機だけは事故後も運転を続け、2000年、事故後14後にようやく運転休止となった(チェルノブイリ)【AFP=時事】
その一方で、事故から25年を迎え、ウクライナ政府は原発への「観光ツアー」の解禁で、「負の遺産」を観光資源として利用する道を探り始めた。
ウクライナ非常事態省は、所定の手続きを取れば、研究者やメディア関係者だけでなく、観光客にも原発訪問を許可している。専門ガイドのユーリー・タタルチュクさん(38)は「今年は事故25周年や福島原発事故でチェルノブイリへの関心が高まり、訪問者が増えた。1日で8グループが訪問したこともある」と話した。
しかし、こうした動きを批判する声も根強い。チェルノブイリ原発の元技術者で、大量被ばくで障害者認定を受けたアナトリー・コリャジンさん(61)は「事故原発をビジネスに利用して潤うのは一部の政府関係者らだけ。政府は被ばく障害者への医療支援の支出を制限しており、必要な手術が受けられないケースが増えている」と指摘している。
◇〔用語解説〕チェルノブイリ原発事故
【図解】福島原発・国際原子力事故評価尺度
チェルノブイリと福島は「レベル7」
スリーマイルは「レベル5」と評価された
1986年4月26日未明、旧ソ連ウクライナ共和国のチェルノブイリ原発4号機で運転試験中、炉心溶融と爆発が起き、大気中に大量の放射性物質が放出された史上最悪の原発事故。
当時のソ連政府が発表した死者数は消防士ら33人だが、大量に被ばくした事故処理作業員らが多数死亡。子供の甲状腺がん多発など深刻な健康被害ももたらしたとされる。
原発の周囲30キロ圏では住民約12万人が強制立ち退きとなり、現在も立ち入り規制が敷かれている。
〔ルポ〕事故から25年、チェルノブイリは今 4/5
http://www.jiji.com/jc/v4?id=chernobyl-tmi0004
スリーマイル島原発事故32年 米ペンシルベニア州のサスケハナ川中州にあるスリーマイル島原発。
水蒸気の上がる手前2基は稼働中の原子炉1号機の冷却塔=2011年3月28日【時事通信社】
米ペンシルベニア州ミドルタウンで1979年に発生したスリーマイル島(TMI)原発事故から3月28日で丸32年たった。放射能汚染の脅威に直面した小さな町では今も原子炉1基が稼働、のどかな田園風景の中に際立つ存在感を放つ。住民は32年後の福島第1原発事故をどう受け止めているのか、現地で取材した。
(ワシントン特派員 淡路愛)
◇日本にささげる祈り
「TMI、チェルノブイリ、福島。次の犠牲は誰?」-。氷点下の未明、プラカードやろうそくを手にした住民約30人が原発入り口前に集まった。毎年3月28日に行われる抗議集会。参加者は事故発生時刻の午前4時前、今年は日本の被災者のために黙とうをささげた。背後の夜空にそびえる冷却塔から水蒸気が立ち上っている。
「日本の事故で余計に心配になった。ここでもまたメルトダウン(炉心溶融)が起きるかもしれない」。主婦マリア・フリズビーさん(47)は不安げな表情で高校生だった当時を振り返った。「外に出ると空気が鉄のような味がして、肌がひりひりした」。住民の避難で街がゴーストタウンのようになったのを覚えている。
事故以来、反核運動を続けてきたメアリー・オズボーンさんは、健康への悪影響はなかったという当局の説明を今も信じていない。当時のカーター大統領が「流出すれば原発産業を崩壊させたであろう情報を隠している」との疑念を語った。
スリーマイル島原発付近で、
東日本大震災の被災者に黙とうをささげる住民
3月28日未明、米ペンシルベニア州ミドルタウンのスリーマイル島原発付近で、東日本大震災の被災者に黙とうをささげる住民(アメリカ・ペンシルベニア州ミドルタウン)【時事通信社】
地元大学教授らが反核の学者グループを新たに立ち上げるなど、福島を機にTMI原発を見つめ直す動きも出てきた。しかし、集会の規模が物語るように危機感を積極的に訴えるのは一部住民にとどまり、原発の街はおおむね平静に見える。
〔ルポ〕事故から25年、チェルノブイリは今 5/5
http://www.jiji.com/jc/v4?id=chernobyl-tmi0005
TMI「開かれた原発」へ
事故発生から2週間後のスリーマイル島原発(1979年4月11日撮影、米ペンシルベニア州)【AFP=時事】
TMI原発では事故の危機収束後、放射能除去に12年、約10億ドルの費用を要した。しかし、「最大の課題は地域住民の信頼を取り戻すことだった」とラルフ・デサンティス広報部長は言う。事故当時、TMI原発には広報部すらなく、情報収集・公表過程での混乱が住民の恐怖と不信を拡大させた。
最高経営責任者(CEO)に同行しての住民説明会や施設開放イベントを通じ、「開かれた原発」への転換に努めた。徐々に地域住民の信頼を回復し、未損傷の1号機の再稼働にこぎつけたのは6年半後。「目に見えない放射線を扱う企業に大切なのは『信頼性』に尽きる」というのが持論だ。
TMI原発のあるロンドンデリー郡区のスティーブ・レタビック郡区長も「大半の住民は改善された管理体制に信頼を寄せている」と太鼓判を押した。「日本の事故がTMI事故を思い出させるのは事実だが、地震と津波があった日本との違いも住民は認識している」とも指摘する。
地元客でにぎわう中心部の飲食店。てきぱきと注文をさばく女性店員は「私にとっては過去の話」と言い切った。原発も地元経済を支える地域生活の一部。無頓着なわけではないが、「結局ここでの暮らしは続く」というのが本音だという。
(記事は2011年3月下旬の状況をまとめたものです)
スリーマイル島地図【時事通信社】
◇〔用語解説〕スリーマイル島原発事故
1979年3月28日、米ペンシルベニア州のサスケハナ川の中州にあるスリーマイル島原発で発生。2基の加圧水型軽水炉のうち、2号機の2次冷却水ポンプが故障し、人為的ミスも重なって露出した炉心が溶融。放射性物質を含んだ水蒸気が外部に漏れ出した。国際原子力事故評価尺度(INES)の8段階評価(0~7)では「5」。
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の猫ちゃんつながりブログを倭国大乱を記録するブログの数々として見つける毎に適宜追加。但し結構忘れてます(汗)
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以下、登録・スタートさせたトラックバック・ピープルです。
主権者国民連合と主権者は私たち国民と自民党政治と民主党政治と社民党や共産党にトラックバックしてます。
※原発関連で3冊:
隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ 小出 裕章 (著)
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